-関西空港調査会主催 定例会等における講演抄録-
長田 太 氏
一般財団法人日本気象協会 理事長
●と き 2023年6月30日(金)
●ところ 大阪キャッスルホテル6 階 鳳凰 ・白鳥の間(オンライン併用)
私ども日本気象協会は、京都大学防災研究所と一緒に寄附講座をつくったり職員を教授として派遣したりしています。また、この4月には両者で今後の防災対策に関して連携して取り組もうと、所長の中北様と共に調印もさせていただきました。防災の話は後半の櫻井に譲り、私からは最近の日本気象協会で取組みを進めている空飛ぶクルマの話や、空港の脱炭素化の話を中心にさせていただきます。
私自身は2018年、前職の成田空港会社の副社長のときに、関西空港調査会が主催する「航空空港研究会」において一度講演をさせていただきました。その後、同研究会主査の加藤一誠先生がまとめられた『航空空港政策の展望』でも一部執筆させていただきました。
本題に入る前に、当協会と関西空港との関係を少しご紹介します。先日 OB 会の資料を読んでいると、櫻井の2代前の関西支社長の若林の話で、昭和60年頃、ちょうど関空を建設中に、日本気象協会が埋め立てに伴う環境調査を受注しておりました。後半で講演する現支社長の櫻井も担当していたそうですが、毎日何十隻もの調査船を出して環境調査を実施しており大変だった、とのことでした。
また最近では、大阪・関西万博の環境影響評価も当協会がやらせていただいており、関空とはいろいろな関係があると思っています。
当協会は1950年に設立され、今年73年目を迎える日本で最も歴史の古い気象会社であるとともに、気象予測の精度や分析においても最も優れた会社ではないかと私は思っています。
本社は東京の池袋サンシャインビルにあり、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡に五つの支社を持ち、全体で800名以上の職員が勤務しています。職員の多くは気象予報士や技術士の資格を持っています。
元々公益法人としてスタートした関係で、今でも年間1億円以上のお金を京大防災研などに気象研究のため寄付したり、あるいは気象知識の普及などの公益的活動を行っております。一方で今は一般財団法人として、全日空様をはじめ民間企業に気象情報を提供してお金をいただいております。
こちらは当協会の事業概要です。この緑の丸にいろいろ書いていますが、全日空様などの航空企業、あるいは JR 様などの鉄道企業に気象情報を提供してお金をいただく交通ソリューション事業、あるいは風力発電の環境アセスメントなどを行う環境影響評価事業、太陽光発電の発電出力予測などを行うエネルギー事業、そして一般の方に自社メディア「tenki.jp」を通じて気象情報を届けるコンシューマー事業など、幅広く展開しております。
当協会は航空機の運航を支援するために気象情報を、エアライン様あるいは空港当局様に提供しているわけですが、気象庁データ、WAFC(World Area Forecast Center)の情報、JWA(日本気象協会)の独自予測、海外の気象衛星やレーダーなど、様々なソースから気象情報を入手しています。そうして得た情報を、当社の気象情報システムで分析して航空会社に提供します。航空機の乗務前の限られた時間に必要な情報を効率よく収集・把握していただけるようにしております。
以前、羽田にある全日空様のオペレーションセンターを見学したことありますが、そこではオペレーションダイレクターのもとで、乗務員などに情報を伝える MOC(メンテナンスオペレーションセンター)やダイヤ統制など四つのセクションが置かれています。全日空様では、運航管理セクションに気象担当の方を置くとともに、当社の提供する情報に加えてパイロットが航行中に取得した雲や気流の情報などをさらに追加して、飛行前のミーティングでパイロットやクルーに伝えています。情報は随時更新され、パイロットは飛行中でも更新された情報をiPad などで確認しながら目的地まで運航しています。
運航管理者向けには様々な切り口で詳細な予報が閲覧できるようにしています。例えば全日空様が運航されている全国の空港ごとに、高さごとの温度や湿度、風速、風向、あるいは最大瞬間風速や横風の強さなどが、時間ごとにどう変化するのかを6時間ごとに予測して提供しています。担当者はパソコンをクリックすれば、グラフや数字で簡単に分かるようになっています。地上スタッフ向けには、例えば雷情報など、作業の安全に資する情報をリアルタイムで提供しています。
このように航空機の運航に当たっては、気象情報をあらかじめ分析して、それを基に運航することが、運航の安全を図る上で大変重要です。これについては後述する空飛ぶクルについても同じことが言えるのではないかと思っています。
日々の航空機の運航を支援するために、通常時は悪天予測、実況監視、ナウキャストを安定して提供しています。台風や大雪などシビアな気象状況が予測される場合には、十分な時間的余裕を持って、事前に情報をお伝えしています。そしてさらには提供した予測を、実況値や解析値を用いて検証して、それ以降の予測精度の向上にもつなげています。
では具体的にどのような形で提供しているかについてご覧ください。これは気象庁の数値予報を可視化した例です。左側はメソスケールモデル(MSM)による地上の気圧・風・降水量の予測です。右側も同じように、MSM で地上の風の強さを色付けした図で、オレンジや赤の所は強風域であることを示しています。
次の図も気象庁の数値予報を可視化したものです。左側は850hPa 面、上空1,500m 付近の相当温位と風の予測値です。右側は大気の安定度を表す指標の一つであるショワルター安定指数を計算した数字で、この図で見ると赤や黄色の部分は激しい雷雨の可能性が高いことを示しています。
次の図は上空25,000 ~63,000フィートにおける悪天予想図です。巡航中の航空機に影響のある事象が予測図に反映されています。積乱雲や雷雨などの悪天候は赤い破線で囲まれたエリアで、ジェット気流が緑色の太い矢印で囲まれた所、乱気流が発生しやすいのが、黄色い破線で囲まれたエリアです。活動中の火山があれば火山噴火情報、サイクロンが発生中であればサイクロンの情報なども記載しています。
この悪天予想図を提供している WAFC(世界空域 予 報 中 枢 ) は、ICAO(国際民間航空機関)とWMO(世界気象機関)が共同で設立した団体で、ここに示しているのは、太平洋域あるいは北大西洋域の他、オセアニア、南アジアなど航空機が運航しているほぼ全域をカバーしています。
このように、国際線の航空機の運航エリアをカバーするために、日本の気象衛星ひまわりだけではなく、GOES のような海外の気象衛星、ヨーロッパの気象衛星のデータも収集してリアルタイムに提供しています。
富山空港には視界回復予測も提供しています。富山空港は日本で唯一、河川敷につくられた空港で、橋が架かっているため着陸帯の確保ができないなどの理由で、計器着陸装置の完全設置が難しいという制約があります。特に冬は降雪による視界不良により、条件付き運航となりやすいという課題があります。そこで冬季の就航率改善のために、X バンド MP レーダーの3次元観測を用いた高精度な視界回復予測を提供しています。
例えば高度別の平面図に加え、進入路に沿った降雨(雪)域の鉛直断面を作成し、解析値に加えて、移動予測で一時間先までの予測も提供しています。10分ごとに降雪の予測情報を提供することにより、例えば上空で航空機が少し待てば着陸可能になって羽田へ引き返さなくともよくなる、というように就航率の改善に寄与しています。
伊豆半島の空港向けに開発した視界不良予測も提供しています。伊豆諸島では、島の内陸部は低い雲に覆われていても海岸では晴れているという、いわゆる「島曇り」という現象があります。予測は地上風向、風速、持ち上げ凝結高度などを使って計算しています。このスライドは、2023年4月26日の事例を示していますが、朝8時の発表の予測では、13時から16時にかけて視程不良に警戒の情報を出しています。
実際の METER の観測でも、卓越視程が15時から16時に2,000m 程度に低下しています。島曇りが発生しやすい5月から8月の期間で検証した結果、10時間先まで90%の捕捉率で情報がしっかり観測できていることが分かりました。
次にドローンと空飛ぶクルマの話に入らせていただきます。取り組みをまとめた表をご覧ください。
2014年頃から京大防災研と共に、主に高層ゾンデによる気象観測の代替として、ドローンの開発を始めました。その後2017年頃から、文科省の補助を受けて桜島で気象観測を始めたり、経産省 NEDO のご支援をいただいてドローン向け気象情報の提供機能の研究開発をしたり、科学技術振興機構の未来社会創造事業の一環で、都市向けの気象情報の研究も行ったりしています。
2021年頃からは、ゼンリン様とドローン運航管理のための地理空間情報データモデルを作成したり、ブルーイノベーション様と一緒にドローンポート向けの気象情報の研究、あるいはドローンの社会実装に向けてメーカーや自治体とドローン配送の実証実験も行っています。
今年の3月には空の移動革命に向けた官民協議会に参画し、これからも空飛ぶクルマの議論に積極的に参加していきたいと思っています。
これらの図は、当協会のドローン向けの気象観測のための測器です。上段がセンサーの地点の気象情報を観測するもので、下段がリモートセンシングで上空の気象を観測するものです。これらの測器を発着場所や飛行ルート上に設置することにより、安全な運航を支えることができると思います。
次に風のリスクマップです。風況シミュレーションと風向ごとの気象情報を組み合わせることによって、風のリスクの判別ができると考えます。同じようなビルでも突風のリスクは異なるので、どちらの建物に離発着場を建設するのが適当か、ということが判断できます。風のリスクは季節によっても異なるので、季節性の影響も考慮することができます。こうした情報は、ドローンだけでなく空飛ぶクルマの場合も有効だと考えております。
当協会独自の気象予測を紹介いたします。左側の図が気象庁のデータで、現在一般的に入手できる最も解像度の高い水平2km 四方の予測です。しかし、建物などの影響は考慮されていないため、一様な流れとなっています。
これに対して右側の図が、私たち独自の風況予測技術で、建物の影響も考慮した水平解像度10mの予測図です。建物周りの複雑な流れも考慮することができ、運航時の気象リスクの低減に貢献することができます。
特に資料にはしていませんが、ドローンについては何度か航空法が改正されています。最初の2015年の改正では、一定の空域や飛行方法でドローンを飛行させる場合は、国土交通大臣の許可・承認が必要となりました。その後2020年の改正では、ドローンを飛行させる場合の所有者等の登録と登録記号の表示が義務付けられました。
2021年の改正では、機体認証や技能証明を得て、運航ルールを遵守し、国土交通大臣の許可・承認を得れば、レベル4の飛行が可能となりました。今後はレベル4飛行の拡大に向けて、運航管理システム(UTMS)の導入に向けた検討や、機体や運航管理技術の開発、社会実装に向けた様々な課題を解決していくことが必要だと思っています。
空飛ぶクルマの明確な定義はありませんが、電動、自動操縦、垂直離着陸が一つのイメージかと思われます。諸外国では eVTOL や UAMと呼ばれ、新たなモビリティとして世界各国で機体開発の取り組みがなされています。
我が国においても、都市部の送迎サービスや離島・山間部での移動手段、あるいは災害時の緊急搬送などの活用を期待して次世代モビリティシステムの新たな取り組みとして、世界に先駆けた実現を目指しているところです。2021年10月には、株式会社 SkyDrive が開発中の空飛ぶクルマについて、我が国初となる空飛ぶクルマの型式証明を申請しました。
この表は官民協議会で作成している、空の移動革命に向けたロードマップで、利活用、環境整備、技術開発に分けて課題と達成時期を明らかにしています。そして皆様ご存知のように、2025年の大阪・関西万博を目標として、必要な技術開発や機体の安全基準をはじめとする制度の整備を進めているところです。
官民協議会の全体会議の下にユースケース検討会や、運航安全基準ワーキング、離発着場ワーキングなど、多くの検討組織を設けて具体的な検討を進めておりますが、大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォースでは、関空から夢洲までの具体的飛行ルートの検討や夢洲周辺の離発着場の選定など、具体的な検討に入っているところです。
博覧会協会では2023年2月、万博における空飛ぶクルマの運航事業への参加企業と、会場内の離発着ポート(V ポート)運営の協賛企業を発表しています。運航事業者は、ANA ホールディングス様とアメリカの Joby Aviation 様、日本航空様、丸紅様、SkyDrive 様の4団体です。
万博会場周辺の離発着場は検討中ですが、ポートの運営はオリックス様が担当されることになっています。実際に運航されると見られる空飛ぶクルマはこの写真の通りです。ANAホールディングス様が運航するのは JobyAviation の S4で5人乗り、JAL 様はドイツ・Volocopter の Volo City で2人乗り、丸紅様はイギリス・Vertical Aerospace の VX4で5人乗り、SkyDrive 様は SD05で2人乗りとなっています。
これらの機体が実際に航行するためには、日米欧いずれかの航空当局の耐空証明が必要なので、それぞれ現在 FAA(アメリカ連邦航空局)や EASA(欧州航空安全機関)、あるいは国交省の耐空証明を取得すべく努力されているところです。
空飛ぶクルマと気象の関係を整理してみます。空飛ぶクルマはドローンと違って人を乗せて運航するので、飛行の安全は最重要の課題です。大型の航空機に比べ、ヘリコプターのような小型機になるほど事故の確率は高くなり、気象の問題は重要です。空飛ぶクルマの場合、航空機やヘリコプターより低高度を飛行するので、地形や建物の影響を大きく受けますが、一方でこのような低高度区域における既存の気象情報が存在しません。また空飛ぶクルマは機体が軽量で、運航に当たって風や気流の影響を大きく受けるので、この問題は非常に大きいと思います。
関空から夢洲への飛行に当たっては、飛行ルート上の管制などは航空保安業務として航空局が提供することになっていますが、航路上の詳細な気象情報は航空局も気象台も持っていませんので、当協会が協力できるのではないかと考えています。離発着場周辺の気象情報についても、今後オリックス様と相談しながら進めてまいります。
航空に関する最後の課題は空港の脱炭素化の話です。この点については、2月の航空空港研究会で大阪航空局長の小池さんが講演されているので、そちらを聞かれた方にとっては若干重複する所があるかもしれませんが、今日は主に空港の脱炭素化と当協会の取り組みについてお話をさせていただきます。
皆様もご承知の通り、航空分野でも脱炭素化に向けた検討会を進めております。そこでは持続可能な航空燃料の問題も大きいのですが、私たちが注目しているのは再生可能エネルギー(再エネ)拡大の問題です。
航空局の検討会でも、空港の再エネ拠点化は、空港における CO2削減に寄与するだけではなく、空港の経営基盤の強化あるいは利用者の負担軽減、空港周辺地域との連携強化につながるとしています。
2021年9月には官民協議会のプラットフォームが設置され、気象協会も参画するとともに、同11月には協会の取り組みもプレゼンテーションさせていただきました。
2022年6月の改正航空法で、空港管理者は空港の脱炭素化推進計画をつくって、それを国土交通大臣が認定し、空港管理者は関係者からなる協議会を組織して、計画の実施等について協議することになり、認定を受けた計画については、様々な特例措置が受けられることになりました。
私が注目しているのは空港を再エネの拠点にするという観点です。私が以前副社長を務めていた成田国際空港は、騒音対策で周辺に膨大な土地を持っているので太陽光発電の用地がたくさんあり、先進的な取り組みができるのではないかと思っておりますし、関空でも既に滑走路脇に太陽光パネルを設置するという先進的な取り組みをされています。
欧米では既に相当量の太陽光発電を導入している空港もあります。風力はさすがに難しいと思いますが、太陽光については、最近は曲げることもできる薄い太陽光パネルも開発されているので、ターミナルの窓に貼るなどで相当量の発電が期待されています。空港全体では相当量の電力を消費しているので電気代も多額ですが、電力を空港で作ることによって空港経営にも大きな効果が出るのではないかと思います。
当協会のエネルギー事業について簡単にご説明します。分野別に色分けをしておりますが、オレンジは太陽光、緑は風力発電、青は海洋エネルギー、赤が既存エネルギー向けやエネルギーマネジメントを示しています。
この10年、太陽光発電の環境予測やアセスメントを多く手がけており、これらの仕事が急拡大しています。また風力発電、特に洋上風力の調査や設計支援の仕事も増えています。太陽光や風力は気象現象に左右される電源なので、気象情報がより重要視されています。また電力需要予測や電力取引価格予測などのサービスも提供しています。
当協会は NEDO 様の事業で国の調査研究事業に古くから関わらせていただいており、膨大な日射量データを保有しています。こうしたデータや知見を活用して、発電所計画時の事業性評価などをサポートしてまいります。
導入前には環境影響評価などの実施、そして導入後には、どれだけ発電することができるかといった予測情報、今どれだけ発電しているかという実況情報、さらには実況情報を活用した太陽光発電の遠隔操作により故障判断までできるようになっています。
こ の 図 は NEDO 様 の日射量データベースで、1987年から NEDO 様の事業にて公開しており、太陽光発電が設置される多くの事業者の方にご利用いただいております。NEDO のデータベースは随時バージョンアップしており、従来は全国800地点のアメダス地点単位のデータでしたが、現在は1km メッシュ単位で公開するなど高解像度を実現しています。
こうしたデータを基に、ある地点における日射量や発電量が長期間にわたってどう経年変化していくかを分析しており、それを提供しています。これらの情報は太陽光発電の事業性評価やリスク評価に活用でき、再エネを核とした空港のレジリエンス強化の検討に当たっても、あるいは再エネや蓄電池の導入規模の検討にも大きな効果を発揮しています。
環境アセスメントの面でも当協会はトップシェアを占めています。これは太陽光発電のサービスですが、左側の衛星推定日射量というのは、気象衛星のデータを用いて現在の日射量を推定するもので、現地に日射計を置かなくても現在の発電状況が把握できます。
真ん中の数時間先予測は、衛星で観測された雲の情報から雲の移動方向を予測し、数時間先までの日射量を予測するものです。右側の78時間予測は、3日先までの日射量を予測するものです。これらの予測情報は、エネルギーマネジメントの運用にも利用されています。空港を核としたエネルギーの地産地消を考える上で、こうした情報は不可欠だと思っております。
続いて電気の使用量、電力需要の予測サービスについてご紹介いたします。電気の使用量について、気温が低くなった際のエアコンなどの暖房利用や、天気に伴う人の行動変化などは気象状況と密接な関係があり、データサイエンスの組み合せによって、高精度の需要予測値を提供することができます。
例えば空港における電力使用量の実績を提供いただくと、当協会の保有する気象データと合わせて AI で学習させて需要予測モデルを構築し、最新の気象予測を基に、明日・明後日の電力需要の予測値を提供できます。
3年ほど前に、関西エアポート様からも調査依頼をいただきました。その後コロナでストップしていますが、当協会は気象予測だけではなく、日々の運用やコンサルティングを含めて一括してサポートできますので、ぜひ多くの空港の案件にご協力できればと思っております。
また再エネ予測と需要予測だけではなく、電力価格の予測も行っています。市場価格は、再エネの発電状況や気温の変化に伴う需給の逼迫などに大きな影響を受けます。空港も余った電力を市場で売買する可能性もあり、取引におけるリスクを低減するためには、こうした情報も必要となります。
当協会では再エネ予測、需要予測、市場価格予測をセットで提供し、再エネを核とした高度なエネルギーマネジメントの実現を支援しています。空港を核としてエネルギーの地産地消や脱炭素化を実現していく上でも、気象情報の高度利用は不可欠でありましょう。
当協会では、気象予測の高度利用による脱炭素化の実現に努力しております。今後、もし必要な情報がございましたら、お気軽に連絡いただければありがたく思います。
私からの説明は以上でございます。ご清聴ありがとうございました。